薄衣

産まれ変わったら
産まれ変われたら
変わる時と変わる前に
交わす時と交わす前に
やり直したいことがある
けれど 散りのこしたことが
書き残されたものに記されていて
嫌に真面目だったり
妙に可愛かったりするけど
さらった時代の人達が
まるで堕ちたかのようにしていたのが
嘘のように 昨日になったように
始まったことが終わっていくのを
当たり前としているのだろうか?
花魁の歌で泣く私に 前世があるのなら
愛せるのは同業者であるようだ
男としての優劣よりも
微にして細く柔らかで 芯のある強かな

まだら
癒し 私はその匂いに惹かれるのだけど

前世があるのなら決めかねたのか?
信じない者に運命はなく
信じない者に奇跡もなく
信じない者に救いもない
それが ただそれだけ当たり前のことと
知ってしまえないのなら
物好きではないんだろう

「時代が違えばあなたは死んでいた」
そう宣告されたことが
癒しでも慰めでもなく 誉れに想えた
生かしてくれた人たちのことを思へば幸せで
己が途切れていないことを偲ばせるのだ

太陽が好きなのは
そこを散歩していたいから
笑えなかったことが 笑えるから

夜は私の命を奪っていく
日が暗がると 何かが私を憎みだす
それは私だ

花魁の歌で泣く
何千回 何万回でも数えられないくらい
思いだせないことをしてきました

それが消えていく晩
仏なきにして悟りたるなかれば
いざ往かんずばして晩秋の美と飾らん

あゝ

のみこまれ 頭痛がしてきたら
通りすぎるのを待てばいい
つよく つよく あれるのが
きよく うつくしく あれるのが
ないことがまた誉れと想う
例えるならみすぼらしいはなや
意地の悪い動物が 妙に懐かしいように
何かと何かがひとつになって
それが壊れていくときのように
意味が知られないことは 六つ数えたら

始まりだよ
その前に 一秒だけ
何かを交わせるのなら
産まれ変わってみたいな

喩えるのなら
薄衣がいい
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by ren_with_parfait | 2014-11-28 01:23 | | Comments(0)